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吉村謙一のFKリーグレポート No.4

   

日本人初の韓国フットサルリーグ(FKリーグ)プレーヤー、吉村謙一。元Jリーガー、映画俳優という、特異な経歴を持つ人物。

 

FKリーグ初の日本人プレーヤー・吉村謙一

FKリーグ初の日本人プレーヤー・吉村謙一

 

吉村謙一のFKリーグレポート No.1

吉村謙一のFKリーグレポート No.2

吉村謙一のFKリーグレポート No.3

 

そんな吉村氏がフットサルナビに韓国フットサルリーグ(FKリーグ)のレポートを寄稿してくれることになった。

最終回となる今回は、FKリーグのシーズンの締めくくり、プレーオフと、FKリーグの実情についてお伝えしよう。

 
 
3月14日土曜日、プレーオフ進出チームによる、一発目の試合がありました。
 
2月28日のリーグ最終戦から2週間空いての試合。
この間、各チームは様々な準備をしてプレーオフに臨んできます。
 
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トーナメント表ですが、左からリーグ総合2位のFSソウル、チェチョンFS、ウンピョンFS(私の所属チーム)、ファンタジープチョンFS、ヨンインFS、全州マグ(リーグ総合1位で名古屋にいたシン選手がいるチーム)となっています。3月14日の一回目の試合は準プレーオフと位置づけされています。
 
 
14日の一発勝負に勝つと、すぐ次の日にベスト4の第一戦が行われるために、2試合を考えての戦術やフィジカルを準備しなければなりません。
 
ベスト4からは2戦勝負なので、6強から勝ち上がったチームは、15日の試合はなんとかこらえて、1週間後に行われる第2戦で勝負をかけるのが現実的な戦い方でしょう。
逆を言えば、ベスト4で待ってるチームは体力は満タンなので、ここで一気に叩いておきたいところ。
 
そんな中我がウンピョンFSもプレーオフ用に新しいユニフォームを新調!!
 
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日本の各メーカーのフットサルユニフォームの写真なんかを見せつつ、アイデアを練っていく。
完成品を見て、練った割には……と私は思うんですが、皆さんにはどう見えますか?(笑)
 
実はユニフォームより重要な事が起きていて、この大事な時期に来て、チームはバラバラの状態になっていました。
リーグが進む中、、徐々に問題が浮き彫りになっていったんですが、決定打は2月28日のリーグ最終戦、対ファンタジープチョンFSとの試合。
 
試合に来るメンバーがいないために、交代無しの5人で試合を行いました。リーグのルールで、選手、監督スタッフ含め、最低7人いないと失格になるんです。
本来ならもう一人来る予定だったのですが、なんとこの日になって連絡が取れないという非常事態に。
会場に向かってる間も、連絡を何度してもダメ。試合前日から今日来るメンバーが足りないってわかっているならまだしも、来る予定の選手が消えるって、本当にがっくりする。
 
残念ながら韓国のトップリーグでこのざま。
もっと言えば、来なかった選手は韓国代表。
こういった面からもまだまだ選手の意識が低い。
そして何よりも、チーム運営というか、リーグのどこに目標を置いてチーム作りをしているのかがはっきりしない為に起きた出来事だと私は思います。
 
若い選手がいるのに使わない。
決まった選手のみを使い続けた結果、目に見えて選手の士気が低下し、リーグ最終戦で無様な姿を披露することに。
リーグが始まる前から楽観視し、こういったことを予測してチームを作らなかったツケが、大事な時期に爆発してしまった。
 
結局この試合の公式記録は0−3の負け。
テレビ中継もあったので試合は行われたけど、交代無しの体力温存作戦の試合なんて面白いわけが無い。
こんな試合を見て、誰が「私もいつかはFKリーグでプレーしたい!」なんて思うのだろうか?
 
もちろん、新たなスポンサーも当然現れるわけ無く、リーグの発展やスポーツビジネスの観点からも、大きく足を引っ張るって事を選手やチーム運営者はしっかりと考えないといけない。
 
この件があったために、2週間の準備期間も大したことができないまま過ぎていきました。
韓国だけに限らないけど、どの国行っても、こういった事はあるはず。あらためて、チームの重要性を考えさせられました。
 
失格となったファンタジープチョン戦
 
 
プレーオフまでの期間、実は私にはドラマと映画の話が来ていて、連日関連の用事をこなす日々でした。
2,3回あったチーム練習にはスケジュールがあわず参加出来ませんでしたが、試合のことを考えて日々通っているキックボクシングジムでトレーニングをしてました。
キックボクシングの練習後には、キーパーに必要な動きなどを練習したり、出来る努力は惜しむことなくしました。
やさしいジムの館長も練習に付き合ってくれて、結構良い準備が出来たと満足していました。
 
っが…………………………………………
 
なんと3月14日の当日は、ドラマ撮影で試合にいけず……………………
 
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ドラマ制作陣とスケジュールの交渉をしていて、当初はなんとか週末(14日、15日)を空けてくれていたんですが……撮影に遅れが出て、結局、週末も撮影になってしまった……。
一番大事な試合に仕事で行けないなんて…………なんとも間抜けな…………。
まぁそれでも、前日の深夜までなんとか粘ったんですが、、叶わず。
 
せめて応援でもと、ネットで中継を見ようにも、かなりの山奥での撮影だった為に、繋がらない。。
撮影中も試合が気になって気になって仕方が無い状態。
それでも撮影ではNGは出しませんでしたよ(笑)
 
 
撮影後、やっとの事でネットを覗いたら、、、
 
 
負けてた……。
 
 
キーパーも、この試合初出場の選手。
聞けば仕事が忙しく、登録だけしていた選手だから、当然練習もしてなかった。
でも試合の動画を見て、キーパーが弱いから負けたってのは当てはまらないような惨敗ぶり。
やはりというか、大事な試合でチーム状態がそのまま結果に現れてしまいました。
 
試合後の整列では、チームの代表兼キャプテンの選手が並びすらしてない。
スポーツマンシップはもちろんの事、ビジネス含め、あらゆる面でマイナスにしかならない行動。
前回の試合でトンズラした選手も、そして整列しなかったキャプテンも韓国代表。
それが今のFKリーグ、、韓国のフットサル界の現状。
 
 
準PO 対チェチョンFS
 
 
ちなみに、決勝はやはりというかリーグ総合1、2位のチーム同士に。
第1戦を3−2で競り勝った全州マグ。
第2戦に全てを掛けるFSソウルでしたが、マグが上手くソウルの攻撃をかわし続け、5−2で勝利。
全州マグが連覇を達成。
 
 
プレーオフ決勝第2戦 全州マグ(リーグ総合1位) VS FSソウル(リーグ総合2位)
 
 
この2チームがFKリーグでは飛び抜けてる存在。
チームの体制から練習などなど、環境は日本のFリーグに負けていないと思う。
 
特にマグの監督はよくFリーグを観戦しに行くし、アジアのコーチ研修なんかにも積極的に参加して、各国のフットサル関係者と交流を図っている。
自身フットサルブランドも立ち上げてるようで、私から見るとマグはすでに外を見てるように見えます。
 
対してFSソウルも、そんなマグを意識してか、どのチームよりも積極的にスポンサーなどのチーム体制を固めていって、一番フットサルっぽい戦いをしていると思います。
FSソウルの監督は韓国代表の監督もされてるようで、他の選手からは自分のチームの選手をひいきしてるなどの悪評も聞こえますが、やる事をやってるし、それは的外れな意見に見える。
この2チームで韓国代表を作ればいいのにと思うのは私だけ?(笑)
 
FKリーグは、今後もこの2チームが独走すると思います。
他のチームは早く気が付いて、チームや選手、専門監督による戦術などを取り入れていかないと追いつかない存在になってしまう。
上を見てるチームと、ただなんとなく参戦してるチーム。
今後、どんどん差が出てきてしまうでしょう。
 
一般のプレーヤーは、フットサルという名前の競技はしていても、ボールはサッカーボールでゲームをする事が多い、韓国のフットサル事情。
スポーツビジネス面で見ても、韓国という国は正直弱い。
サッカーのKリーグは企業によりおんぶに抱っこ状態だから、客が入ろうが入らなかろうが、ぶっちゃけチーム運営にさほど影響が無い。
それは他のスポーツも同じ状況で、ぶっちゃけ野球以外の競技場は、がら〜んとしてます。
メジャースポーツのリーグですらそんなんだから、マイナースポーツのフットサルの環境は当然劣悪。
 
実際に参加してみて感じた事ですが、もし選手としてFKリーグに移籍したいと相談されても、お勧めは出来ません。
環境は劣悪、観客もほとんどおらず、選手のレベルも正直言って、東京都2部レベル。おまけに審判のレベルもよろしくない。そこに選手が寄ってたかって大抗議で、試合が中断する事も多々。
 
そして一番最後は外国人選手の扱い。理不尽な事が多々起こります。
これは別にフットサル界に限らず、海外に行けば、どんな世界でも起こります。人種差別だとか騒ぐ人もいるかもしれないけど、当然のことでしょう。だって、外から来て自分の仕事、ポジションを奪おうとしてるんだから。そりゃ相手だって必死です。
 
それを乗り越えてでもFKリーグでやりたいってほどの魅力も正直……………無い。
 
私は俳優をしながら空いた時間でプレーする気持ちでやっていたので障害にはなりませんでしたが、選手としてステップアップを狙ってのFKリーグ挑戦なら、う〜ん……勧められないかなぁ。
だって日本に素晴らしい環境があるし。どうせやるなら、日本より下じゃなく上の場所に行って下さい。
 
韓国のフットサル界は問題が山積みで、今後の見通しも正直暗い……。
参戦して気が付き、私なりにいろいろなアイデアはあるけど、それを提出しても、最後の部分で上層部がきっと許可を出さないでしょう。
こういう状況だからこそ進出しやすいと考えている日本のメーカーさんや関係者のがいると思いますが、心して海を渡って来てください!!
って、後頭部をどつくような事言ってしまいますが……(笑)
 
以上をもちまして、吉村謙一のFKリーグを終了させていただきます。
 
外国でやったからこそ、日本のフットサル界の素晴らしさが良くわかりました。この環境を作り上げた多くのフットサル関係者の皆さんに拍手と賞賛を!!
そして、、課題には終わりがなく、今後もそれらを乗り越えて、発展させていってください。皆さんは誇りですよ!!
 
フットサル、本当に素晴らしいスポーツです!!
 
喜び・悲しみ・苦しみ・歓喜・我慢・怒り・焦り・いたわり・・・
 
人生で必要な要素がたっくさん詰まってます。
 
世の親御さんは、ぜひ子供さんにフットサルをやらせてあげてみてください。
きっと後悔することは無いと思いますよ!
 
そしてそういう子供達を安心して預けられるように、チーム、指導者のみなさんも、今後も勉強を続けていってください。
ビジネスってだけで割り切れない物ですから。。
 
お母さん方!フットサルはサッカーに比べて、人工芝、体育館なので、ユニフォームも汚れないから洗濯も楽ですよ〜(笑)
フットサル、バンザイ!!

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