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日本vsマレーシア 第二戦レポート

   

IMG_10468日のマレーシア代表との第1戦、日本代表は6-5で競り勝ったとはいえ、課題が残る試合となった。前半に0-4と大量リードを奪われる試合展開について、ミゲル・ロドリゴ監督は、メンタル面で十分ではなかったと説明した。その反省を生かせるかが、第2戦では問われることとなった。(文&写真:河合拓)

 

日本代表 7 (4-0 / 3-1) 1 マレーシア代表

 

 結論から書いてしまうと、日本は7-1の快勝を収めてアジア王者らしさを存分に示した。前日とは異なり、満足した表情のミゲル・ロドリゴ監督は、「昨日と今日の試合で全然違いました。全員が集中していました。昨日の試合後に結構、厳しい話もしていたので、それもあって良い方向に行ったと思います」と、試合を総括している。

 初日の試合でマレーシア代表が速攻とセットプレーという2つの武器を持っていることが分かったため、日本は戦い方に変化を加えた。守備のスタート位置を前線ではなくハーフウェーラインにすることで、マレーシア代表が速攻に出るスペースを消し、ボールをある程度持たせての攻撃を強いた。

 

「マレーシアはあまりボールを動かすということに関して経験が足りていない、出来上がっていないチームだったので、うちのプレッシングが機能し、こちらのゲームにしやすかったことが、ピッチ内のテクニカルな現象です」と、ミゲル・ロドリゴ監督も話す。

 相手に攻めさせることで、今度はボールを奪った際に日本が攻撃を加速できるスペースがある。開始3分にFP渡邉知晃が挙げた先制点、FP室田祐希が挙げた2ゴールなどは、その策がハマったからこそのゴールだった。初日の試合では6ゴール中、最初の3ゴールがセットプレーによるものだったが、この試合では全7ゴールが流れの中のもので、マレーシアにファウルすらさせない攻撃の精度を示すことができた。

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 選手たちからは、初戦が「良い薬になった」「良い教訓になった」という言葉が聞かれた。稲葉洸太郎は「最初の試合からできればというのは確かにあるかもしれませんが、昨日があって今日があったので、良い薬になったと思います。これから合宿も(月に1回ペースで)続いていく中で、この3日間という短い時間をああやってフワッと入ってしまってもったいなかった。その部分で昨日はみんなでモチベーションを保ち直せた良い薬だったし、これからはそういうことが無いように、常にやっていきたい。今日いたメンバーは特にそうなるだろうし、チームとしてもそういう雰囲気を出せると思います」と、この2連戦の収穫を語る。

 

 この試合で2ゴールを挙げたFP渡邉知晃も「昨日の悪かった点を修正できたのは、収穫だったと思います。でも、昨日の試合も良い教訓にはなるだろうなとは、試合中から思っていました。ミゲルも言っていましたが、もうアジアに弱いチーム、楽勝できるチームなんてないくらい、レベルアップしているので。どこもスペイン人、ブラジル人の良い監督がいて、フットサルの基礎が分かって、それなりにできる選手がいれば、簡単に勝てないんだなというのをアジア選手権前に身をもって体感できたことは、今後につながるし、今後どんな相手とやっても簡単には勝てないんだというイメージは持てました」と、チームの経験値が上がったことを喜ぶ。

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 2月に行われるアジア選手権まで、日本代表の活動期間は決して長くない。9月、10月、11月に一度ずつ国内キャンプがあり、11月の末から12月上旬にかけて海外遠征を行うのみ。この約20日ちょっとの時間でアジア選手権を戦うチームをつくり上げていかなければいけない。

 その作業と並行して、ミゲル監督は新たなタレント発掘、育成にも乗り出している。FP森岡薫、FP星翔太、FP永井義文という3人が不参加だったピヴォでは、今回、FP芝野創太と初参加のFP清水和也を招集した。代表での経験値が浅い2人は、乾いたスポンジが水を吸い込むように、代表で求められていることを吸収していった。公式記録がないため、正確なシュート数はわからないが、第1戦と第2戦ではシュートまで持ち込む回数が違った。その中で清水は代表初ゴールも記録した。ボールを受ける回数も増え、攻守に迷いが少なくなっていた。

 この2人の成長について、ミゲル監督は「今日は少し『練習してきたのかな?』というふうに見えましたね」と、目を細めた。もちろん、試合後に練習をする時間などなかったが、宿舎に戻ってからは戦術のすり合わせが行われていたようだ。清水は「かなり話し合いました。ビデオミーティングとかもしたりして」と、変化の理由を明かした。

 彼らの能力の高さについて、同じピヴォの渡邉は「2人とも能力はかなり高いですよね。良い動きをしていましたし。あとはやり方に慣れることと、国際経験を積んだら、今後中心選手になっていくような選手だと思います。自分が若かった頃を思い出して考えちゃいますよね。『あんなにできてたっけな』って(笑)」と話している。

 

 現在26歳の芝野、18歳の清水、さらにこの2人の間の年齢である室田とFP加藤竜馬についてミゲル監督は、焦らずに育てて行きたい考えを示した。「ここからアジア選手権までの期間を考えると、練習機会はそれほどありません。そう考えるとベースになるのは、代表のやり方、システムを習得している選手たちに食指が動いてしまうと思います。それと並行して、その後の軸になって行くような選手たち、芝野、清水、加藤、室田といった選手たちを伸ばしていく必要があります」。アジア選手権からコロンビアW杯までの期間で、彼らに現在の主力と定位置を競い合える力を持たせてチームの総力を挙げることが狙いにある。

 芝野は「前回と今回の2回で、代表の雰囲気はたくさん味わえました。自分はまだまだ代表でも下の方なので、どうやって生き残っていけるか。次があれば、雰囲気は分かっているので、改善点を直して臨みたいと思っています。まず今回は終わったので、次はチームでFリーグを頑張るだけです」と言い、具体的には決定力の向上を目標に掲げた。

 代表初ゴールを挙げて自信を深めた清水も「フウガに戻っても自分の良さをもっともっと前面に出したい。代表でもこうして結果を残せたので、もっともっとリーグから結果を残して、代表に食い込んで行けたらと思います」と、Fリーグでの成長を誓う。全体のベースアップを行いながら、新たなタレント発掘を続け、ミゲル・ジャパンは勝負の2016年に向かって行く。

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