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アジア選手権/カメラマン軍記レポート「ミゲルジャパンに足りなかったもの」

   

ウズベキスタンのタシケントで、日本代表のアジア選手権を取材したカメラマン・軍記ひろし氏。

日本代表の今回の敗戦を、軍記氏独自の視点で写真とともにお伝えしよう。

果たして現地では何が起こっていたのか。

(文&写真:軍記ひろし)

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選手が泣き崩れる。

倒れる。天を仰ぐ。ユニフォームで顔を覆う。

もうすべての選手が泣き崩れる。

私のカメラを持つ手も震え自然と涙が溢れる。

受け入れたくない現実が襲ってくるが受け止めきれ無い。

私自信まだ何も整理できていない。

 

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2月18日 タシケントのユニバーサルスタジアム 

その場にいた人たちすべてが悲しみととてつもない脱力を感じた瞬間だった。

そして瞬く間にその悲しみの波は日本にも伝わったであろう

2夜続いた悲しい出来事は 

ワールドカップ出場を逃すというあまりにも受け入れられない結果として幕を閉じた。

史上最強と言われたミゲルジャパン 

W杯出場 そして3連覇 さらにイランに実力で勝つという最高の結果を期待されていた。

そのどれ一つも達成することなく幕を閉じることは誰も想像していなかったはずだ。

史上最強と言われたチームが結果として過去最低の順位となった敗因を考えると事はとても難しい。

 

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しかし選手たちとの会話の中に垣間みえる部分もあった。

ベトナム戦がすべてだったと語る選手たちが多いだけにポイントはそこになるのだろう。

史上最強であるという自負はこれまでの海外遠征やトレーニングマッチでを重ねる中で

成長している感 世界と戦える感を 着々と積み重ねていた。

ヨーロッパの強豪達とも戦える!世界最高峰のクラブチームとも戦える!

という自信を選手達は身につけW杯を目指した。

あくまで目標はW杯で戦えるチームを作ることでその高い目標への歩みは間違ってはいなかったと思う。

アジア選手権も2連覇しアジアの雄としての自信も相当なものだったであろう。

 

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ベトナム戦の話をしよう。

準々決勝の相手はタイなのかベトナムなのかギリギリまでもつれた。

ミゲルからも対戦相手はベトナムの方がいいというリクエストどおりに競り負けたベトナムが対戦相手となった。

ここからこの結果への序章がはじまっていたのかもしれない

ベトナムが急成長しているのは理解しながらもどこかなんだかんだで最後は絶対勝てるという感覚があった。

追いつかれてもすぐにリードしその感覚を拭う事ができなかった事も大きく結果に影響した。

ベトナムは全てのプレーが全力で死にもの狂いだ。勝ち越すまでの力はないが同点にするだけの力はある。

必死に競って競って最後はPK戦に引きづり込むこのプランは日本に隙がなければ成立しなかったはずだ。

逆に逆転する力がベトナムにあったならばその隙を埋める事ができたのかも知れない。

難しい表現だが 『戦わなくても勝てる』 そんな隙があった事が全てなのだろう。

 

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ただ戦わないと流れであったり運を引き寄せる事は出来ない。

この日の運の無さっぷりはそこからきているとしか思えない。

この運の無さは翌日のキルギス戦にも持ち込まれ

これまで多くの自信に満ち溢れていた選手たちの表情からは

不安からくる苦しさが滲み溢れていた。

 

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『戦わなくても勝てる』これは運の要素が少しもないくらいの実力差を要する。

その力はまだ日本には無かった。

運の要素をゼロにするために日々のトレーニングや強化の活動は存在する。

古臭い根性論かもしれないが

それ以上に戦うという意識を持つ事 見えない力を呼び込む魂を燃やす事も忘れてはいけない。

何が何でも勝つ!言葉は悪いが感覚としては何をしても勝つ!

そしてそういう感覚は鬼気迫る緊張感のある戦いの中で培われる事なのだと私は思う。

選手の声にもあったがFリーグの中ではこんな緊張感はおこりえないと。

現在は2年に1度のアジア選手権。そして毎年行われているアジアクラブ選手権がそういった戦いの場なのかもしれない。

その戦いの場の経験値は 確かにミゲルジャパンには足りなかったのかもと感じる部分はある。

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ベトナムは2セット以上が タイソンナムFCに所属しクラブ選手権を戦っている。

毎年アジアを戦っている選手がベトナム代表なのだ。

タイソナムFC=ベトナム代表 なわけだ。

キルギスも同じで昨年のクラブ選手権で名古屋オーシャンズと引き分けたMFC Emgekの選手たちが

キルギスの主要選手なのだ。

この形が良いというわけでは無いが現状アジアを戦う経験値は彼らの方が高い。

アジアが全てでは無いがアジアを勝ち抜けなければ世界は無い。

もう一度アジアと戦う、アジアで戦うという事を考え直さなければいけないのかもしれない。

あまりにも失ったものが多い敗北だが失ったもの以上に学びを得られた敗北だったと言える出来事に

しなければいけない。

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