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大阪が町田を下して初優勝! Fリーグ10年目にしてついに歴史が動く!【SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 プレーオフ・ファイナル】

   

3月3日(金)、4日(土)に岸和田市総合体育館でプレーオフFinal Roundが行われ、リーグ1位のシュライカー大阪が、同3位から勝ち上がってきたペスカドーラ町田を退けて、堂々の初優勝を飾った。


(文&写真:本田好伸)


前半に3点を奪った町田が逃げ切る

第1戦、大阪が引き分け以上で優勝となる試合は、町田が意地を見せた。プレーオフ1st Round、2nd Roundで、フウガドールすみだ、名古屋オーシャンズを破り、心身ともに充実した状態でこの決戦に臨んだ彼らの勢いはホンモノだった。

 

開始わずか40秒で森岡薫が負傷離脱し、エースを欠く展開となったものの、この窮状に奮起したのが本田真琉虎洲だった。

 

今シーズン、満足のいく出場機会を得られなかった本田は8分、中井健介からのパスをゴール前左でフリーで受けると、落ち着いてチームに先制点を呼び込んだ。

 

さらに11分、滝田学の縦パスに反応した本田は、GKを交わして、冷静に2点目を奪取。

いずれも本田らしい、瞬間的に相手の背後を取る動きでフリーになった、ファインゴールだった。

 

 

さらに、高い位置からのプレッシングを仕掛けた町田は13分、一度はボールを奪い返された室田祐希が、佐藤亮から再度ボールを奪ってそのままゴール前に侵入。

 

村上哲哉の決死のスライディングに遭いながらも、シュートをゴール右隅へと流し込んだ。

 

0-3とされた大阪は、「自分たちの本来の姿を見せようと話した」(木暮賢一郎監督)と、後半に入ってようやく目が覚め始める。

 

24分、右サイドでボールを奪ったアルトゥールが持ち上がり、そのまま強烈なシュートを突き刺し、反撃を開始。

 

さらに27分、今度は仁井貴仁のシュートのこぼれ球に反応したチアゴが右に流し、田村友貴が押し込んで1点差に迫る。

 

 

 

それ以降も、大阪が攻勢を仕掛ける展開が続き、37分からは奥田亘をGKに据えてパワープレーでゴールに迫ったが、1点を争う攻防は最後まで互いに譲らず、2-3で決着。町田が第2戦へと望みをつないだ。

 

 

 

2戦連続で1点を争う好ゲームに

第1戦の翌日、町田にとってはプレーオフで4試合目、疲労もピークに達するなかで、大阪との文字通り“最終決戦”を迎えた。

 

コンディションが懸念された森岡薫もベンチ入りし、メンバー変更なしで臨んだ。

 

一方、大阪はGKを1人にして、今井翔を加えた。

 

前日の後半は主導権を握っただけに、大阪が優位な状況に思えた。

 

すると試合は序盤から動く。

 

4分、前日に続いて仁井がチャンスメイク。

 

左サイドからシュートパスを放つと、ゴール前に走り込んだ永井義文が合わせて、大阪に先制点が生まれた。

 

 

町田は4戦目で初の先制点を許した。

 

そしてさらに6分、右サイドのチアゴが、振り向きざまのシュートをゴールに突き刺し、2点をリード。

 

大阪が早くも試合を主導し、優勝を引き寄せていた。

 

それでも、わずか8分で大阪が5ファウルを記録すると、試合は両者、一進一退の攻防を見せ、前半の終盤は町田が盛り返すシーンを増やしていた。

 

そして残り20秒、町田が第2PKを獲得すると、森岡がこれを確実に決めて、1点を返して試合を折り返した。

 

 

迎えた後半、22分に左CKを獲得した町田は、篠崎隆樹の蹴ったボールがGKに当たりながらゴールへと吸い込まれて同点。

 

前日に続いて、1点を争う、緊迫のゲームとなっていく。

 

大阪は引き分けでも優勝というなかで、やや守備的な戦いとなり、町田が押し込む時間が増える。“1点の重み”はある意味で、両者に同じようにのしかかっていた。

 

幾度かのチャンスをつくりながら、勝ち越し点を奪えない町田は37分、篠崎をGKと交代してパワープレーを開始。

 

金山友紀、森岡薫、滝田学、横江怜の布陣で迫っていくが、それでも決定的な形をつくれない。

 

 

そして迎えた残り5秒、ボールを奪ったチアゴが無人のゴールに流し込み、勝負は決した。大阪が3-2と勝ち越し、文句なく、リーグ初タイトルをつかみ取った。

 

 

 

 

 

 

 

大阪が初優勝を遂げた意味

 



ピッチではその後、表彰式が行われ、キャプテンの佐藤亮がトロフィーを高々と突き上げた。

 

そこに、リーグ9年間に渡って歓喜を起こしてきた名古屋オーシャンズの姿はなく、新時代の王者は、何度も何度も歓喜を起こした。

 

そしてひとしきり仲間と、ファン、サポーターと喜びを分かち合った後、ピッチは静けさを取り戻し、ようやく会見場で、両チームの指揮官による記者会見が行われた。

 

そこで、「名古屋を上回るためにやってきたこと、この優勝の意味」を問われた木暮賢一郎監督は、募る思いを語った。

 

「自分たちがやるべことは、プロの姿勢や考え方を貫いていくこと。これが正解かどうかは分からないですが、大阪の選手にはそこをすごく要求してきました」

 

今シーズンの大阪は、5人の固定メンバーを長時間起用し、そこに数選手が絡む形で試合を戦ってきた。

 

より質の高い選手を長い時間使うことは、勝負の鉄則のようである一方、出られない選手の不満を招きかねない。

 

元トップ選手である木暮監督は、そうしたことをすべて理解した上で、チームマネージメントに集中し、プロ監督として、結果を出すことに全精力を注いできた。

 

時には賛否両論を生みながらも、自身の考えを貫き、就任から3年目にして手にした一つの大きな結果をもって、信じてきた道が間違っていなかったと証明した。

 

「こういう思いが、フットサル界を支えてくれる皆さんや新しく魅力を持ってくれる方、若い選手、子どもたちに伝わって、この素晴らしいスポーツがさらに発展して、もっともっと、真の意味でプロスポーツに近づいていく。野球やサッカー、それに今であればバスケットボールのようになっていけたらなと。そして今回のタイトルがきっかけになったというクラブが後々、出てきたらいいなと。何年後になるかは分からないですが、僕はそうなると信じて、この3年間、選手と接してきました。これからもその気持ちを持って、続けていきたいと思います」

 

大阪が歴史を変え、初めてのFリーグ優勝チームとなったことはきっと、この先、関わるすべての人たちによってその意味が見出されていくのだろう。

 

リーグ創設から10年目にしてやってきたのは、終わりではなく、始まりである。Fリーグの歴史は、ここからまた紡がれていく──。

 

 

プレーオフ最終順位
1位:シュライカー大阪
2位:ペスカドーラ町田
3位:名古屋オーシャンズ
4位:府中アスレティックFC
5位:フウガドールすみだ

 

 

最優秀選手
小曽戸允哉(シュライカー大阪/初受賞)

 

ベスト5
GK:ピレス・イゴール(ペスカドーラ町田/4年連続年連続6回目)
FP:アルトゥール(シュライカー大阪/初受賞)
FP:ヴィニシウス(シュライカー大阪/2年連続年連続3回目)
FP:小曽戸允哉(シュライカー大阪/2年ぶり3回目)
FP:加藤未渚実(シュライカー大阪/初受賞)

 

得点王
ヴィニシウス(シュライカー大阪/2年連続2回目/43点)

 

新人賞
八木聖人(名古屋オーシャンズ)

 

 

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